和菓子処で譲り受けた
「福」の焼き印。
老麺発酵生地のほのかな酸味と
点心に息づく和の技法
📍 京都点心福 焼売直売所
(シュウマイファクトリー)
直売所名物「鍾馗のにくまん」は
朝6時からご注文ごとに蒸したて
をご用意しています。
- 【住所】
- 〒615-0827
京都府京都市右京区西京極南方町73
(阪急西京極駅 徒歩圏内) - 【営業日時】
- 木曜日・金曜日・土曜日
朝 6:00 ~ 15:00
※売り切れ次第終了となります - 【受取・お支払い】
- 店頭テイクアウト(事前電話予約可)
現金のみ(キャッシュオン形式)
ふっくらと膨らんだ肉まんの頭に、ジュッと音を立てて押される朱色の焼き印。
そこに浮かび上がるのは、京都点心福の象徴である「福」の文字です。
実はこの焼き印、店主がかつて和菓子の繊細な技術を学ぶため通い詰めた和菓子屋さんで、想いに共感いただき大切に譲り受けた一本の金型です。
和菓子の技法がどのように生地へ息づいているのか。
そして、天然酵母・老麺(ラオメン)仕込みならではの「ほのかな酸味」がなぜ旨味の深みへと変わるのか。
今回は「肉まんの生地」に特化してその極意を明かします。
1. 和菓子処で譲り受けた「福」の焼き印と、焼売への応用
点心師として中華の世界を極める中で、店主が強く惹かれたのは、同じ「粉と餡を包む文化」を持つ日本の和菓子、とりわけ京菓子の職人技術でした。
粉の微細な吸水加減、指先のわずかな力加減で空気を抱き込ませる「包餡(ほうあん)」の技。
和菓子の技術を学ぶために訪ねた和菓子屋さんで、熱意を認めていただき、分けていただいたのが今も直売所の蒸し台で使っている「福」の鉄製焼き印です。
饅頭(まんじゅう)の皮で餡を均一の厚みに包み込む和菓子の手技は、点心の手包みにもそのまま活かされています。
生地を無理に引っ張らず、酵母の気泡を潰さずに優しく包み込む。
この和菓子の繊細な手当てがあるからこそ、蒸し上げた時に皮が潰れず、均一にふっくらと立ち上がるのです。
2. 「生地が酸っぱい?」傷みではなく、天然酵母・老麺が醸す旨味の深み
京都点心福の「鍾馗のにくまん」を召し上がったお客様から、時にこのようなご感想をいただくことがあります。
初めて召し上がる方は驚かれるかもしれませんが、これは決して傷んでいるわけではありません。
これこそが、伝統的な天然酵母発酵である「老麺(ラオメン)仕込み」であることの紛れもない証です。
老麺(前日の発酵生地を新しい粉に継ぎ足していく伝統製法)では、乳酸菌と酵母菌が長時間かけて共生発酵します。
発酵の過程で酵母や菌がタンパク質を分解し、微量のアンモニア系成分や有機酸を自然に吐き出します。
これらが加熱されることで独特の芳醇な香りへと変化し、舌の上に「心地よいほのかな酸味」として残るのです。
市販のイースト菌やベーキングパウダーで膨らませた肉まんは、無臭で均一な甘さしかありません。
しかし、老麺が醸し出すかすかな酸味があることで、小麦の野性味あふれる甘みがグッと引き立ち、皮そのものがまるで上質なパンのように奥深い味わいへと昇華します。
3. 簡潔に:極粗挽き肉餡を優しく受け止める「弾力」
もちろん、中身の餡にも妥協はありません。
銀閣寺大西から仕入れる厳選された国産豚肉100%を、肉の繊維を潰さないよう「練り込まず」に調味した極粗挽き餡です。
噛み締めた瞬間にゴロッとした肉塊から溢れ出る熱々の肉汁スープ。
この濃厚な豚肉の脂と淡路島玉ねぎの甘みを、老麺生地の「もっちりとした弾力」と「ほのかな酸味」が包み込むことで、後味をすっきりと上品にまとめ上げます。
具材の強さに負けない皮。皮の旨味に負けない具材。
この二つがせいろの中で一体となった瞬間、人生で一度は味わっていただきたい本物の肉まんが完成します。
4. 焼き印が告げる、朝一番の蒸し上がり
強火で蒸気を上げること約15分〜20分。
蒸篭の蓋を開けた瞬間、純白の湯気の中でパンパンに膨らんだ肉まんの頭に、和菓子処から受け継いだ焼き印を直火で熱して押し当てます。
「ジュッ――」
立ちのぼる香ばしい焦げの匂いと、純白の生地に焼き付けられる「福」の文字。
それは、すべての工程を手作業で行う職人が、お客様の健康と幸運を祈って送り出す合格のサインです。
京都点心福 しゅうまい奉行(職人一同)
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「○時○分に取りに行きます」「肉まんと焼売を蒸しておいて」とお電話一本いただければ、ご来店時間に合わせて蒸したてをご用意いたします。